2019年10月31日、首里城正殿と周辺の建物が火災に遭ってしまいました。
首里城正殿は復興工事が進められ、2026年の完成を目指しています。
私は”赤瓦の漆喰はがしボランティア”に続いて、”赤瓦シャモット製作ボランティア”に参加してきましたので、ご紹介します。
首里城正殿の赤瓦について
首里城は過去に何度も火災にあっています。私たちが見ていた首里城正殿は1992年に再建されたものです。
沖縄戦で焼失してしまった首里城を復元したので、再建工事は困難を極めたとNHKの「プロジェクトX」で放送されていました。
焼失前の首里城の姿を見たことのある方は、ほとんどおらず、カラー写真のない時代であり、資料の多くは焼けてしまったからです。
特に赤瓦の復元は大変だったとあったので、私は赤瓦に対する思い入れが強くなり、”漆喰はがし”のボランティアにも参加させてもらいました。
焼けてしまった赤瓦を再利用することに、賛否両論の意見があることは理解していますが、正殿だけで5万5千枚もの赤瓦を焼けてしまったからと言って、そのまま捨ててしまうのは、辛すぎます。
今回は火災によって破損してしまった赤瓦を砕いて、シャモットを製作するボランティアです。
耐火性の陶土を高温で焼いてから細かく砕いて粉状にしたもの。 瓦の材料とする粘土などに練り込んで用いられる。 シャモットを材料として練り込むことで、焼き上げ時の歪みの抑制、曲げに対する強度の向上、吸水率や耐火性の向上などが見込める。
赤瓦の破片を捨ててしまったら、ただのゴミです。お金もかかります。利用方法があるのなら、使って欲しいと考えました。
赤瓦シャモット製作ボランティアの参加申し込み
Twitterで”赤瓦シャモット製作ボランティア”を募集していることを知りました。
私は電話で申し込みをしましたが、2,3人程度なら当日の受付でも良いと思います。
首里城の無料区域の下之御庭(しちゃぬうなー)の首里森御嶽(すいむいうたき)の近くで受付をします。
バケツに入った赤瓦の破片を受け取って、作業スペースへ移動します。
赤瓦シャモット製作ボランティアの作業の様子
作業スペースにはスタッフの方がいて、作業方法を説明してくださいます。
まずは鉄板の上にバケツの中の破片を置きます。
飛散防止のためのカバーをかけて、上の穴から鉄パイプを通し、赤瓦を砕きます。
希望するとエプロンやビニール手袋を貸してもらえますが、汚れてもいい服で参加したほうが良さそうです。
軍手があったほうが鉄パイプを握りやすいと思います。
思い切り、日ごろのストレスを発散するように鉄パイプを叩きつけるので、大人のほうが向いていると思います。
赤瓦が砕けたら、振るいに掛けます。振るいに通らなかったものは再度砕くを繰り返します。
30分ほどの作業でこんな感じに砕きました。
これをさらに機械にかけて細かくし、赤瓦を作る時に混ぜ込むそうです。
受付に砕いた赤瓦を持っていくと
参加証と
自分の砕いた赤瓦の中からカケラを貰いました。
終わった後は右手が少しプルプルしましたが、いい経験になりました。
捨ててしまうより、再利用するほうが手間がかかるのかもしれませんが、再利用することで、先人たちのご苦労も、再利用をしようとした人々の気持ちも受け継ぐことが出来るのではないかと考えています。
首里城が再建されたら、「私が漆喰はがしたり、シャモット作るお手伝いした赤瓦が使われてるんだな」と感慨深く眺めたいなと思います。
赤瓦シャモット製作ボランティアの基本情報
〇受付方法:首里城公園内の下之御庭、首里森御嶽周辺にて当日受付
〇受付時間:
午前[受付 9:00~11:00 作業9:00~11:30]
午後[受付13:30~15:30 作業13:30~16:00]
〇受付場所:首里城公園内の下之御庭、首里森御嶽周辺
〇ボランティア会場:下之御庭、首里森御嶽周辺
〇対象:小学5年生以上の方