桜坂劇場の2階には桜坂市民大学というカルチャースクールがあります。
藍染講座と、ヒルギ染め講座に引き続き、「コチニールで媒染剤違いのハンカチ染め」を受講してきました。
桜坂市民大学とは
桜坂劇場は映画を上映しているだけでなく、桜坂市民大学というカルチャースクールもあります。
右脇の階段を昇ると桜坂市民大学です。
講座の内容は、沖縄に関するものや語学、ダンスなど様々で、長期的に学ぶものから、1回だけの講座もあります。
桜坂ファンクラブに加盟している私は、定期的に送付される冊子で講座を知り、申し込みました。
コチニールとは
コチニールとはサボテンに付くカイガラムシです。主に中南米から輸入されています。
コチニールは赤色の着色料で、生地の染色だけでなく、食品や化粧品の着色料としても使われています。
媒染剤(ばいせんざい)とは、生地に染料を定着させるために使用する金属のことです。今回は媒染剤の違いによって、色合いの違いを見るのが目的の講座でした。
準備~染料を作る~
ハンカチの重さの10%の量のコチニールをたっぷりの水に入れて火にかけ、80℃で40分間に出します。
コチニールからは3~4回煎じ出せるそうです。
染料を煮出している間に、ハンカチのタグに自分の名前と媒染剤を書いておき、水で濡らしておきます。水でぬらすことで染めムラを防ぐことが出来ます。
布地と染料には相性があるので、綿や麻などの植物繊維は染まりにくいので、あらかじめ濃染剤を使っておくと染まりやすくなります。昔は大豆の呉汁を繊維に付着させて、動物性たんぱく質を加えることで染まりやすくしていたそうです。
先生があらかじめ濃洗剤を施してくださったのですが、今回は濃洗剤が多かったようで、思ったよりも濃い仕上がりになりました。
染料に浸す
コチニールを煮出したら、布でこして染料にします。
染料を火にかけハンカチを広げて入れて、80℃で30分浸します。
取り出すとこんな感じです。比較のために濃染剤を使っていないものと一緒に染料に浸しました。濃染剤の働きが重要であることがわかりましたが、いつも太っ腹な先生なので、濃染剤も大盤振る舞いしてしまったのでしょうか。思ったよりも濃く染まっています。
薄くなってって思いながら染めるって、ちょっと変ですね。
媒染剤に浸す
今回の媒染剤は、ミョウバン、チタン、鉄でした。
ミョウバンは、お漬物の発色をよくするためにも使われますね。銅などの金属を使われていた時もありましたが、環境へ悪影響を与えることから使われなくなってきました。
染料から取り出したハンカチを洗ってから媒染剤に付けます。
再度、染料に浸します
ハンカチを水洗いしてから、再度染料に浸します。
この時に媒染剤ごとに浸すのがポイントです。
完成しました
それぞれを水洗いして完成となります。
乾いたのがこちらです。
右から濃洗剤を使わなかったもの、ミョウバン、チタン、鉄です。
濃洗剤の作用がとても大きいことがわかります。
思った以上に濃くなってしまったので、染色講座なのにもっと薄くならないかなと思いながら染める講座になりました。笑いながらの講座となりました。楽しかったので、また参加したいです。