私の家から歩いても行けるところに「首里劇場」があります。話には何度か聞いたものの、行ったことはありませんでした。
すると、閉館した「首里劇場」は老朽化のため取り壊すこととなり、解体工事の前に最後の内覧会があると聞きました。
私は「首里劇場」に思い入れはないのですが、建築物は好きです。最後と聞いたので内覧会に行ってみることにしました。
首里劇場とは
首里劇場は1950年に開館した現存する沖縄最古の劇場・映画館です。
首里劇場では沖縄芝居巡業と映画上映が行われていました。時代流れで芝居上演がだんだんと減り、映画上映の割合が増えていきます。
テレビ放送がスタートしたことで映画が斜陽となります。首里劇場は成人映画にシフトします。
新型ウイルスのまん延により、映画館を訪れるお客様が激減します。生き残りをかけて首里劇場は2021年に成人映画専門館から名画座に生まれ変わります。そんな首里劇場を応援しようと、有志が集まり「友の会」も発足しますが、2022年4月に金城政則館長の急逝に伴う劇場の閉館は抗うことが出来ませんでした。
なんとか首里劇場を残したいとの声もありましたが、老朽化のために取り壊しが決まりました。
首里劇場の最後の内覧会にたくさんの人が
首里劇場の解体作業は10月16日から始まり、10月中にも本格的に取り壊す工事が行われる予定で、最後の内覧会は10月7日に開催されました。
住宅街にある首里劇場にたくさんの方が訪れています。
「首里劇場」って手書きの文字のデザインがいいですね。建物も屋根の曲線とかデザインとか現在の建物とは異なるデザインで興味深いです。
入場も無料で、受付などもありませんでした。
どこを見てもレトロ感が溢れています。
この小窓から客席の様子を見たのでしょうか。
手書きの次回予告
手書きの広告看板
客席はコンクリート打ちっぱなしで、イスも年季が入っています。じっとりした空気感がどこか懐かしく、時が止まっているような感じで、私は一度も来たことがありませんが、皆さんが映画を楽しんでいた頃の情景が目に浮かびました。
ただ老朽化はホントに深刻だったようで、お客様はあちこち見たいのですが「立ち入り禁止」と書かれていたり、「そこ危ないです」ってスタッフの方に止められてしまったり。雨漏りも「雨漏りってレベルじゃなかった」なんて声も聞こえてきました。
建物の老朽化は仕方ないのですが、このデザインや雰囲気は残せないのかなと少しノスタルジックな気持ちになりました。
沖縄版「ニューシネマパラダイス」って感じですね。
「首里劇場」最後の内覧会の詳細
住所:沖縄県那覇市首里大中町1-5
日時:10/7(土) 13:00〜18:00
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