沖縄には毎年、台風が来ます。本土の台風と比べて、ずっと強烈で恐怖感が強いです。
こんな記事を公開すると「煽るな」「最近は沖縄に接近する台風が少ない」なんて言われますが、台風の性質や進路が変わったわけではありません。
移住したばかりの方は驚くことばかりですし、「こんなはずじゃなかった」と思う旅行者をリアルに見ています。
台風の影響を受けてから対策をすることは難しいので、私は「沖縄の台風はしっかり準備して、きちんと後片付けをすることが大切です。」とお伝えします。
沖縄の台風の特徴
沖縄には毎年、7~8個の台風が影響を及ぼし、だいたい3個くらいが沖縄を通過するというデータがあります。ちなみに、台風上陸という言葉は日本の本州にだけ使われる言葉なので、沖縄には使われません。
台風が来ないと水不足になったり、海水温が高くなってしまって、サンゴが白化したり、魚が減ってしまったりしますが、被害が大きいと農産物や人々にも大きな影響があります。
沖縄は四方を海に囲まれているので、勢力が強いまま接近します。
気圧が950ヘクトパスカルや風速50メートルなど、本土にいた時には聞いたことのない数字が頻繁に報じられます。
台風が接近すると、まず船が欠航となり、つぎに飛行機が欠航となります。
直撃した時の雨風は強烈で、外に出るどころか、ドアも開けられないくらいです。
そのため、窓ガラスはワイヤーが入っているものが多く、玄関ドアなども丈夫なものが用いられ、アパートなどもコンクリート製の建物が多いのです。看板などは飛ばないように頑丈に作られていたり、建物の壁に直に書くなど、沖縄の人々は台風に対する備えがしっかりしているので、人的被害が少ないと言えます。
台風対策は3段階にわけられる
台風は南の暖かい海で発生しますが、近年は沖縄の近くで発生することもあります。
ですが、台風が発生してすぐに影響することはまずないので、きちんと準備をします。
私の独断ですが、台風対策は3段階にわけられると考えています。
・暴風域がある
・停電してしまった
くわしく見ていきましょう。
暴風域がない
暴風域がない場合は、それほど大きな影響はないと予想されますが、急に暴風域が出来ることもあるので、念のため準備をします。
海や川に近づくのは危険なので、絶対に避けなくてはなりません。
暴風域がある
もし暴風警報が発令されると、バスやモノレールは運休となり、学校は臨時休校になります。職場は規定にも寄りますが、休業になるところが多いです。スーパーでは品薄になり、臨時休業となるところもあります。事前にしっかりと準備をして外に出ないことです。
中心気圧の数字が小さいほど勢力が強く、私としては950ヘクトパルカルより数字が小さいと、かなりキョーレツだなと感じます。
停電してしまった
断水はもう何年もないそうですが、停電になることも珍しくありません。
2018年10月は台風被害も大きく、何日も停電になってしまったところもあります。
停電になってしまった場合は、とにかく命を守る行動をして下さい。
私が行っている台風対策をご紹介します
私は那覇に住んで12年めです。私の経験を踏まえて、私が行っている台風対策を紹介します。
1.ベランダなどの排水口や排水溝の掃除をします
排水口や排水溝に落ち葉やゴミが詰まっていると雨水が流れなくなってしまい、最悪の場合は部屋まで浸水してしまいます。
2.ベランダや玄関のまわりなど外に出してあるものをしまいます
洗濯ハンガーや洗剤、植木鉢やカサや野球道具などです。
私は毎回物干しざおをしまうのが面倒なので、洗濯ロープを使っています。
もし、自分の物干しざおで、誰かをケガさせたり、車にキズをつけたら・・・と思うからです。
風向きによっては外置きの洗濯機が倒れてしまうこともあるので、水を張っておきます。
また、駐車場の構造によっては車が動いてしまうこともあるので、車を重くしておく、場合によっては、駐車位置を変更します。
1と2は明るいうちに作業することをオススメします。
3.サッシに古新聞や古タオルを詰めます
ガタガタすると恐怖心が高まるので、ガタガタしないように詰めるのがポイントです。
4.スーパーへ買い出しに行きます
暴風警報が出るとスーパーが臨時休業することも多く、開いていても品薄になったり、雨風が強くて外に出られないこともあるからです。
台風が沖縄周辺で停滞することもあるので、3日分くらいの食料品とトイレットペーパーなどの日用品を買い置きしておきます。
ただ、停電してしまうと電子レンジが使えなくなってしまいますので、冷凍食品はあまりオススメができません。
ガスコンロだけで調理が出来るものが便利なので、カップ麺やレトルト食品、缶詰がどんどん売れて行きます。
暴風警報が出ると配送のトラックも止まってしまうので、パン、牛乳、豆腐なども品薄になりがちです。退屈しのぎのジュースやお菓子もあると良いですね。
トイレットペーパーやシャンプーなどの日用品、生理用品、風邪薬などの常備薬もチェックしてください。なるべく、カセットコンロや懐中電灯も準備してください。
5.洗濯をします
雨が降ると洗濯物が外に出せなくなるだけでなく、停電してしまうと洗濯機も回せなくなります。家族が多いほど洗濯物が多くなりますので、早めに洗濯しておきます。
6.スマホを充電します
2018年の台風で長時間停電してしまった時に困ったのが、スマホの充電切れです。
連絡も取れませんし、ニュースなど情報も入手できなくなってしまうからです。
7.病院の予約変更します
持病などがあって定期的に病院を受診しているなら、薬が切れないうちに受診しておきます。
8.暇つぶしネタの準備をします
会社や学校が休みになって外へ出られないとなると、とても退屈になってしまいますので、暇つぶしネタを準備しておきます。台風の接近が報じられるとレンタルビデオ店は長蛇の列ができます。電気を使わない本やボードゲームなど暇つぶしネタを準備しておくと良さそうです。
最近の沖縄県民は家飲みで暇つぶしをする人が多いらしく、ビールや泡盛、焼酎などが飛ぶように売れるとか。
手際よく準備をしたら、あとは家から出ないことです!
うかつに外に出ると飛んできたものでケガをすることもあります。
ドアの開閉にも十分注意してください。指を挟んでしまったり、ドアが取れてしまうこともあります。
台風が通り過ぎたら
私は那覇に住んで13年めですが、毎週のように台風が来た年もありますし、まったく接近しなかった年もあります。
最近は台風があまり来ないなんて声も聞かれますが、2023年の台風6号は戻ってくる前代未聞の台風でした。
2020年の台風9号はかなりキョーレツでした。くわしくは下の記事に書いていますが、こんなこともあるので対策が必要なのです。
1.掃除と洗車
まずは、ベランダや玄関回りなどに飛んできたゴミなどを片付けます。
念のため、子供の通学路は下見をして置くと安心です。
沖縄は海に囲まれているので、海が見えない地域でも風には海水の塩分が含まれていて、あらゆるものがベタベタになり、金属は塩分でサビます。車もサビますので、台風が去った後は洗車場に長蛇の列ができます。
窓ガラスもベタベタになります。拭くと言うよりも洗うつもりで掃除しないと落ちません。金属製品は塩分でサビますので、サッシ、郵便受け、自転車なども急いで拭きます。
家の中にしまった植木鉢や洗濯グッズなどを元に戻します。
ここまでやるのもかなり大変なので、台風が去った直後のお店は営業できないことも多いのです。
2.BSアンテナの角度を直します
風が強いとBSアンテナの向きが変わってしまいます。キレイに拭いてから、角度を直します。
3.宅配便の確認
暴風警報が出ると大型のトラックは横転してしまう恐れがあるので、宅配便もストップします。
着日を指定してあっても配達されないので、ネットの追跡システムを利用して確認します。
沖縄旅行の時に台風に遭遇してしまったら
台風が沖縄に接近すると、まず船の運行が止まり、次に飛行機が飛べなくなります。
出発する前に台風の接近が予想される場合
沖縄旅行を中止してください。
特に高齢者や子供連れ、持病のある方は危険です。
暴風警報が出ると観光スポットもお土産屋さんも飲食店もスーパーも休業になります。ここ数年は暴風警報の出るタイミングが早まって、雨が降っていないうちから発令されることもあります。
飛行機が飛んでいるなら、何とかなるのではと安易に出発する人もいますが、何とかなりません。
沖縄の楽しみ方はいろいろありますが、台風が来ている時はどれも楽しめないので来ない方が良いと言っているのです。海は長期間近づけず、観光スポットもおいしいグルメのお店もお休みになるからです。
また、沖縄まで行かれたとしても帰れなくなることもあります。
そのため、ムリして沖縄に行くことはオススメしません。
ムリして沖縄に飛んで「こんなはずじゃなかった」って思われるのは、沖縄としても不本意なんです。
沖縄滞在中に台風に遭遇してしまったら
スケジュールを前倒ししてでも帰れるなら帰りましょう。
進路がそれて沖縄には影響しなくても1日、2日と過ぎるうちに本土に接近してしまって、飛行機が飛べないこともあるからです。
本土まで帰らない場合でも、もし離島にいるなら、急いで本島まで移動してください。
台風の海への影響は長引くので、船は長期にわたって欠航してしまうことが多いです。
小さな島では、品物も入って来なくなるので、食事もままならなくなります。
もし、断水や停電してしまうと復旧に日数がかかります。
帰る日に台風に遭遇してしまった場合
航空会社によって、対応が異なりますので公式サイトでチェックします。
那覇空港は原則として空港での宿泊を認めていないので、夜になると退去を求められます。
空港のまわりには、時間を潰せるところは何もありません。
もし、たくさんの人が空港で足止めとなってしまった場合は、体育館などに移送されることもあるとか。エアコンも食事もない、体育館で知らない人々と雑魚寝って考えたくもない状況に陥ることもあります。
ムリしてその日のうちに帰ろうとしたり、翌日のチケットを並んで取るよりも、ホテルと食事を確保して、安全に帰ることを最優先することをオススメします。
まとめ
沖縄には年に7~8個の台風が影響し、だいたい3個くらいの台風が沖縄を通過します。
台風が来ないと水不足やサンゴの白化が起きてしまい、台風が直撃すると農作物などに大きな影響を与えます。
沖縄に住んでいるならば、事前にしっかり準備して外に出ないことです。
沖縄に旅行で訪れた方は、安全を第一に考えてムリをしないことが大切です。