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旗頭の道じゅねーの潜入レポをお届けします!

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以前、牧志公設市場がリニューアルオープンした記事を書きました。

「第一牧志公設市場」が23年3月19日にリニューアルオープンしました!
「第一牧志公設市場」は老朽化のために建て替え工事を行っていました。仮市場での営業を3月4日で終了し、3月19日に元の場所でリニューアルオープンしました。私、Yumixことユミはオープニングセレモニーイベントから見学してきましたので、真新しい第一牧志公設市場の様子を写真盛りだくさんでお届けしますよ!仮市場の様子と合わせてご覧ください。

その時に旗頭の演舞の写真を撮って記事を書いたのですが、その旗頭の保存会の方が記事を見つけてくださいました。

これがきっかけで、「久茂地盛鶴(むいじる)保存会」の方とご縁を頂き、潜入レポを書かせていただけることになりました。

旗頭道じゅねーの潜入レポをお届けします。

旗頭(はたがしら)とは

那覇大綱挽には欠かせない旗頭。旗頭は「村のシンボル、まもり神」として古くから大切にされています。

那覇大綱挽は那覇の町を東西に分けて、その勝敗を競います。

東の旗頭:東一番、安里、壺屋、泊、久茂地、首里、真和志
西の旗頭:西一番、辻、久米、若狭・松山、垣花、泉崎、小禄

久茂地の旗頭は久茂地盛鶴保存会が担っています。

牧志公設市場リニューアルオープンイベントの際の久茂地盛鶴保存会の旗頭

盛鶴(むいじる)とは、千年の寿命をもつといわれる鶴に松竹梅を配し慶びごとが永く続くようにと願いが込められた、とてもおめでたい旗頭です。

道じゅねーの潜入レポ

数年前の那覇大綱挽

旗頭の本番は那覇大綱挽が開催される10月8日です。

上の写真の「與鳳翔(よほうしょう)」の旗字が久茂地盛鶴保存会の一番旗です。

那覇大綱挽は独特だった!2024年の様子をさっそくお届けします!
2023年の那覇大綱挽は、4年ぶりに通常通りに開催されました。2024年の那覇大綱挽は、10月12日~14日の開催となります。那覇大綱挽は他のお祭りと全く異なる独特の雰囲気があるので、是非見て欲しいなと思いますが、予備知識があった方が良いので、是非こちらの記事を読んで予習されることをオススメします。

本番に先立ち、道じゅねーを行い演舞することで、地域の活性化と皆様のご健勝を願います。

久茂地盛鶴保存会としては演舞をお披露目できる機会であり、地域のお店の方からは嘉例(かりー・めでたい先例の意味)がついて商売繁盛に繋がると喜ばれています。

9月15日の道じゅねーは、久茂地2丁目の美栄橋駅側で行われました。

それぞれの地域の旗頭には複数の旗があります。

久茂地盛鶴保存会の道じゅねーの際の旗頭はこちら。

この旗は「紫雲(しぐむ)」と言います。旗字「含露涼」 読み「がんろりょう」。 紫雲は凱旋の旗、 戦いを終え暁の空に浮かぶ月と朝露に濡れた草木の清々しい様子を現しています。
電気がついてとても美しいです。

2階にいたお客様もベランダに出て旗頭を見ています

あらかじめ、道じゅねーのご案内をお届けして演舞の許可を頂いて、久茂地盛鶴保存会を応援してくださるお店の前で旗頭の演舞をします。

久茂地橋界隈は久茂地盛鶴保存会を応援してくださるお店様が多いので、あちこちで演舞するのですが、交通量の激しい道路での演舞なので交通整理をする方、飲食店などのお店にお声をかける方など、たくさんの方の協力が必要なのです。旗頭が地域で大切にされていることがよくわかります。

美しい演舞は鐘や太鼓でリズムを取ります。爆竹が響き渡ります。美しい演舞は男気があふれ、まわりで支える女性たちの頑張りも不可欠です。

お店の方や偶然利用していたお客様、通りすがりの方などたくさんの方が見ていました。「もうそんな季節か」なんて言葉も聞かれ、地域のまもり神であることが実感できました。

2Fにある「ハンモック」のスタッフさんは応援はもちろん、窓の外に出て観覧していました

久茂地盛鶴保存会は”がっそう”という旗頭に繋がる綱を使わないのが特徴です。車や電線に注意しつつ、演舞をするのは難しく、美しい旗をあげることが那覇男子一生の誉れとされているのも納得です。

久茂地盛鶴保存会の道じゅねーのスケジュール

久茂地盛鶴保存会の道じゅねーのスケジュールはこちらです。

2023年9月15日(金):19:00~22:00 久茂地2丁目美栄橋駅側
2023年9月16日(土):19:00~22:00 久茂地2丁目パレット側
2023年9月22日(金):19:00~22:00 久茂地3丁目
2023年9月23日(土):19:00~22:00 牧志1丁目

天候などの影響により、変更となる場合があります。

4年ぶりの道じゅねーに戸惑いが

道じゅねーはお店の前などで演舞するので、あらかじめ許可を取る必要があります。

このお店まわりにも同行させていただいたのですが、4年ぶりとのことでメンバーはかなり戸惑いがあったようです。贔屓にしていただいていたお店がなくなってしまったり、業務形態が変更になったり、新しいお店が出来たり。

4年ぶりなので、前回の許可取りの様子を思い出しつつ、道じゅねーのルートを考えつつお店をめぐることになったからです。無理もないとは思いましたが、メモも取らずに歩きまわるのは混乱の元ですね。

Yumixことユミの考察

伝統芸能って口伝えが基本なんだと思います。文章化することが難しいので、つい先輩たちの感覚に頼ってしまっているのでしょう。

もちろん文章で全てを伝えられるとは思っていませんが、那覇大綱挽が発祥した1450年ごろと今では人々の仕事や生活が異なっているでしょう。伝統を重んじ後世に伝えていくには文書化、IT化は不可欠だと考えます。
変えてはいけないものと、変えてでも守って行かないといけないものを見極める時期なんだと思います。

こんなことを書くと、Yumixことユミは伝統芸能に否定的なんだと言われるかもしれませんが、私は元茶道部です。私のお琴の先生(大正生まれ)はお琴の音をドレミに置き換えていました。先輩は日本舞踊の名取ですし、家業を継いで伝統芸能の家元になった人も知っています。

今こそ、4年分の鬱憤を晴らし、旗頭を愛する皆さんの心意気を発揮する時だと思います。粋な演舞を期待します。

那覇大綱挽は那覇人の心意気が見られます。
美しい旗頭の演舞は那覇男子一生の誉れであり、嘉例(かりー)が付きます。
是非、美しい旗頭の道じゅねーを見に行ってくださいね。本番の那覇大綱挽がより一層楽しめますよ。
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