2023年の那覇大綱挽は、4年ぶりに通常通りに開催されることが発表となりました。
那覇大綱挽は他のお祭りと全く異なる、独特の雰囲気があるので、是非見て欲しいなと思いますが、予備知識があった方が良いので、是非こちらの記事を読んで予習されることをオススメします。
これまでの那覇大綱挽の様子と注意点を併せて紹介します。
那覇大綱挽とは
那覇大綱挽は、1995年ギネスブックによって「世界一のわら綱」と認定されたことで知られています。
つなひきは、綱引きと表記するのが多いようですが、沖縄では引きの文字が地域によって異なります。那覇は大綱「挽」です。
那覇大綱挽の歴史について公式サイトから引用します。
那覇大綱挽の歴史は古く、発祥は西暦1450年頃だと言われています。
地方の農村行事としての綱引きが、稲作のための雨乞い・五穀豊穣・御願綱を起源とするのに対し、町方(都市)の綱として、交易都市那覇を象徴する大綱挽であり、国家平穏、海上安全を祈願していました。1935年(昭和10年)を最後に途絶えていました。戦後那覇市は、首里・小禄・真和志を合併して大那覇市となったところから、沖縄の祖国復帰の前年1971年、時の平良良松那覇市長により市制50周年記念事業として「10・10那覇空襲」の日に復活しました。
引用:https://www.naha-otsunahiki.org/
那覇大綱挽は、100mずつの綱の先端の輪にかぬち棒を通してつなぎ合わせ、東西で引きあいます。大きな綱からは細い手綱がたくさん伸びていて、大勢の引き手が参加します。
通常であれば、会場にいる人ならば、誰でも綱を引くことが出来ます。申し込みなども要らないので、沖縄県民だけでなく、基地関係らしいマッチョな男性や飛び入り参加の旅行者の姿も見られました。
そのため、会場で流されるアナウンスは日本語、英語、中国語になっています。
毎年、体育の日(スポーツの日)の前日の日曜日に開催されていましたが、20年、21年は中止となってしまい、22年は途中で綱が切れてしまいました。

19年は綱が切れてしまったので、リベンジしたいと考えてた方が多かったかもしれません。
いつもの久茂地交差点はこちら。

普段の久茂地交差点
県庁前駅からも近く、いつも交通量の多い国道です。
過去に撮影した那覇大綱挽の当日の様子です。

数年前の那覇大綱挽の会場である久茂地交差点
人の背丈ほどの大きさの綱が、国道のまん中に設置されています。那覇大綱挽のために、中央分離帯は取り外しのできる特注品なのです。

久茂地交差点周辺の中央分離帯は特注品
写真の丸で囲んだ中央分離帯に穴が開いているのが、お判りいただけるでしょうか。
夜中に大綱を設置するので、交通規制がされるまでの間は、綱の脇を車が走ることになります。知らないとビックリしますね。
ハイタイ!マハエです!10/26(金) 天気は晴れのち曇り。最高気温28℃最低気温20℃。10月7日に開催された「那覇大綱挽まつり」に参加しました~♪その様子をブログでレポートしていますので、ぜひご覧ください☆彡https://t.co/5UKDlCFrUQ pic.twitter.com/445osxJmRC
— マハエちゃんのおきなわ物語 (@okinawastory_jp) October 26, 2018
綱の高さと車の高さが同じくらいなんです。迫力がありますね。
2022年・那覇大綱挽の本番当日の様子
2022年の那覇大綱挽の本番の朝の久茂地交差点の様子です。

那覇大綱挽本番当日の朝

中央分離帯に大綱が設置され、その脇を車が走行します
夜中に大綱が中央分離帯に設置されました。本番当日の交通規制がされる前は、綱の脇を車が走行します。横断歩道も渡れます。

かぬち棒はスタンバイ中
綱を繋ぐかぬち棒は、9日の朝に那覇市役所から運ばれてきました。
まずは、国際通りの旗頭行列からスタートです。
那覇【国際通り】にて。🚶🚶🚶📱#那覇大綱挽#那覇大綱挽まつり#歴史ヲタ沖縄探検記 pic.twitter.com/NsrSTKQ8eA
— 繊細な真実【ビヨンド】 (@iWEXRJ3NSFnDhMO) October 9, 2022
旗頭(はたがしら)は沖縄の綱ひきには欠かせないものです。
旗頭は、「村のシンボル、まもり神」として古くから地域のてぃぐまー(細工師)によって、村々の繁栄を込めて考案製作され、大綱挽を応援する村の旗印です。
【那覇大綱挽】🧐1#那覇大綱挽#歴史ヲタ沖縄探検記 pic.twitter.com/WA94mSYyRW
— 繊細な真実【ビヨンド】 (@iWEXRJ3NSFnDhMO) October 9, 2022
那覇大綱挽は那覇の町を東西に分けて、その勝敗を競います。
東の旗頭:東一番、安里、壺屋、泊、久茂地、首里、真和志
西の旗頭:西一番、辻、久米、若狭・松山、垣花、泉崎、小禄
那覇大綱挽は、なかなか始まらないのが通常です。
式典・挨拶→空手の演舞→旗頭一斉→綱を繋ぐ→支度(したく・歴史上の人物が綱の上で見栄を切ります。)→くす玉が割れて、大綱挽がスタートします。
尚巴志王の足場になったり。。 pic.twitter.com/yLys7wQ2J6
— 米海兵隊太平洋基地(MCIPAC) (@mcipac_jp) October 9, 2022
2022年は、くす玉が割れるところまでは予定通りだったのですが、綱が切れていることがわかったため、綱を引くことなく、引き分けとして終了しました。
今年の綱挽きは
西側の綱に問題があり、
ケガ人が出るおそれがあるため
引き分けって😅
綱を挽く前に
勝負が終わってました😅#那覇大綱挽#RBC前#TSUNAフェス pic.twitter.com/JeF6nePCXD— マラソンスーちゃん@紫組(JGP&SFC)✈️ (@susanokinawa) October 9, 2022
那覇大綱挽まつり!切れちゃったのは残念だけど久しぶりの祭り感楽しかった!
縄のトラブルにより中止じゃなくて「引き分け」って表現も好き✨
でもね、まだまだ戻ってないんだ!
ほんとは奥武山とかで出店とかステージとかもいっぱいある祭りなんだよ!来年こそは!!#那覇大綱挽 #那覇大綱引き pic.twitter.com/7emp376WMu
— 根間うい🌺11/5バーチャルライブ【ういばーす】🌺バーチャル沖縄 OKIVFES PR大使! (@ui_nema) October 9, 2022
那覇大綱挽は20年21年と中止になりました。19年は綱が切れてしまい、その直後に首里城の火災、新型ウイルスと禍が続いたので、不吉なことの前兆ではないかと危惧する声も聞かれます。
#那覇大綱挽 勝負の前で綱が切れて引き分け。久しぶりの祭りらしい雰囲気。那覇大綱挽は戦前に途絶え、1971年に復活。那覇の9割を焼失させたといわれる1944年の #10・10空襲 が起きた日に開催することで平和も願った。今年は一日早い開催となったけど、世界から争いがなくなりますように。 pic.twitter.com/bUTpvX9fsR
— 島袋貞治 Sadaharu.Shimabukuro (@sadashimpo) October 9, 2022
18年に私が見た時は、綱を繋ぐのにとても手間取ってしまい、時間が押してしまいました。17年に見た勇壮で荘厳な大綱挽が恋しくなります。
伝統を大事にするとは、ただ願うだけでなく、きちんと継承しなくてはなりません。沖縄戦で壊滅的な被害を受けてしまったところから、那覇大綱挽を復活させた那覇人(なふぁんちゅ)の心意気を伝えて欲しいなと思います。
2022年の那覇大綱挽は規模を縮小しての開催でした
2022年の那覇大綱挽は規模を縮小しての開催となりました。
RBC市民フェスティバルは開催されず
「那覇大綱挽まつり」は那覇大綱挽は、綱挽そのものだけでなく、体育の日を挟んだ3日間のお祭りをまとめて言うこともあります。
通常であれば、奥武山公園(おうのやまこうえん)で「RBC市民フェスティバル」も同時開催されるのですが、2022年は開催されず、小規模なダンスコンテストやお笑いのステージが開催されただけでした。
2022年の「那覇大綱挽のクラファン」は失敗した
那覇大綱挽がずっと開催されなかったのでスポンサーが減ってしまい、資金不足になったと新聞で読みました。伝統があり、ギネスにも認定されている那覇大綱挽の危機を見逃すわけに行かないと私はクラファンに参加しました。
通常であれば、大綱挽が終わると縁起物の嘉例綱(かりーつな)が配られるのが恒例ですが、2022年には嘉例綱の配布がなかったので、嘉例綱を入手できるのは関係者とクラファンに参加した人だけだったのです。
ところが返礼品の綱が届いたのは年も開けた2/1でした。当初の予定は11月末であったのに、公式な発表もなく、謝罪の言葉もなく、しれっと綱だけ送られたことを悲しく思いました。
残念ながら、このような対応から私は那覇人の心意気を感じることは出来ないからです。

いっそ、始めから返礼品ナシでクラファン募って欲しかったです。
通常の那覇大綱挽スケジュール
那覇大綱挽は、綱挽そのものだけでなく、体育の日を挟んだ3日間のお祭りをまとめて言うこともあります。ちょっとややこしいですね。
通常スケジュール
2日目:旗頭(はたがしら)行列(国際通り)
2日目:大綱挽(久茂地交差点)16:00~
3日間とも:RBC市民フェスティバル(奥武山公園)

1日目のパレードには、ミッキーマウスが来沖したこともあるんですよ。

大綱挽の綱は縁起物とされ、お店に飾ったり、お正月のしめ飾りに加工することもあります
過去の那覇大綱挽の様子と参加の際の注意点

過去の那覇大綱挽

綱ひきには、旗頭(はたがしら)が不可欠です。地域のシンボルである旗頭が一斉に揃う様子は圧巻です。
Twitterでも画像を探してみました。
きょうはいよいよ「那覇大綱挽」ですね。すでに久茂地交差点にはどデカイ綱が置かれてましたよ。 pic.twitter.com/rS0qx2T7rw
— 沖縄タイムス (@theokinawatimes) October 6, 2018
ハイタイ!マハエです!10/9(火)天気は晴れのち曇り。最高気温29℃最低気温22℃。10/7に那覇大綱挽まつりが開催されました!大勢の方が力いっぱい綱を引く様子は圧巻でした!また来年の開催も楽しみにしています!!10月のイベント→https://t.co/GDFBXKqjym pic.twitter.com/vJ7RIjoK9h
— マハエちゃんのおきなわ物語 (@okinawastory_jp) October 9, 2018
物凄い混雑であることがお判りいただけるでしょうか。
毎年、すごい混雑なので、浴衣、サンダル、日傘、ベビーカーはオススメしません。
ジーンズにスニーカーなど、動きやすい服装がマストで、子供は肩車していないと迷子になってしまう程です。

数年前に混雑に巻き込まれて、もみくちゃになった浴衣姿の女性や泣き出した子供も目撃したことがあります。
慣れていない女性や子供は、綱が動き出す前に手綱を持って、写真を撮るだけにとどめるほうが良いかもしれません。
10月の沖縄はまだまだ半袖で過ごせるほど暑いです。水分補給は必須なので、あらかじめ飲み物を用意してください。
那覇大綱挽に限らず、国際通り周辺のイベントはトイレが混みあいます。会場周辺のトイレについてまとめた記事も書きましたので、併せて読んでください。

那覇大綱挽のモニュメントで大きさを知ろう
国際通りからすぐの希望が丘公園には、那覇大綱挽の綱のモニュメントが設置されています。

那覇大綱挽の綱のモニュメント
綱に触ることは出来ませんが、迫力のある大きさであることがわかります。
綱のモニュメントはご存じの方もいると思いますが、2本の綱を繋ぐ、かぬち棒が那覇市役所に設置されているのをご存じの方は少ないと思います。

那覇市役所にある、かぬち棒
綱引きの歴史は古く、オリンピックの正式競技でもありました。日本各地では、五穀豊穣や吉凶を占う儀式、伝統行事だけでなく、運動会の競技として、さまざまな形の綱引きが行われています。
ですが、2本の綱を繋ぐ綱引きは沖縄だけじゃないでしょうか。

男綱と女綱の両方の輪を棒で繋ぐって、ちょっとアダルト要素もありますね。
那覇大綱挽の交通規制と駐車場
参考までに2022年の交通規制と駐車場について記載しておきます。2023年の情報がわかったら更新します。

那覇大綱挽による交通規制のお知らせ
22年の那覇大綱挽に伴う交通規制について、発表されました。

交通規制の看板はリサイクルしています
こちらの方がわかりやすいですね。
大綱挽や、てんぶす前のイベントに参加される方は、バスやモノレールの利用をオススメしたいのですが、遠方から来られる方もいると思います。
そんな方にオススメの駐車場は、県庁前方面なら、那覇市役所の駐車場です。

那覇市役所の駐車場
こちらの駐車場は、市役所が開いている時間帯は市役所を利用する人限定ですが、閉庁後や週末には誰でも20分100円で利用できます。
安里方面なら、安里三差路駐車場です。

安里三差路駐車場
広々としているので、停めやすいと思われます。
新しい情報がわかり次第、更新します。那覇人の心意気が伝わる那覇大綱挽となることを願います。