感染拡大防止のため、様々なイベントやお祭りが中止となりました。
ようやく、夏の風物詩「一万人エイサー踊り隊」が、3年ぶりにリアル開催となりました。
2022年8月7日(日)12:00~の開催でした。
感染対策をしてリアルに見てきましたので、イベントの様子をお届けいたします。
追記:「一万人エイサー踊り隊」は毎年8月の第一日曜日に開催されていましたが、2023年は台風のため中止となり、2024年は熱中症のリスクが高いことから10月20日(日)に開催されることになりました。
追記:2024年は10月20日(日)開催!
「一万人エイサー踊り隊」は毎年8月の第一日曜日に開催されていましたが、2024年は熱中症のリスクが高いことから10月20日(日)14:00~に開催されることになりました。
公式サイトは情報が更新されていなかったのですが、やっと情報が更新されたようです。沖縄ってネット関係が遅れてますね汗
エイサーとは
エイサーとは、旧盆の最終日の夜に先祖供養のために踊る踊りです。
盆踊りと同じと表現されることもありますが、意味合いとしては同じでも内容は全く異なります。エイサーは華やかさがあり、音楽を聞くだけでもワクワクします。
エイサーの起源は諸説あるようですが、福島県出身の袋中上人(たいちゅうしょうにん)が、琉球に滞在している間に、浄土念仏とともに伝えた念仏踊りがエイサーのルーツであるとする説もあります。そのため、袋中上人は「エイサーの祖」とも呼ばれています。
エイサーのグループは、大きく2つに分けられます。
・伝統エイサー
地域の青年会が中心となっていて、衣装や音楽、隊列も伝統を重んじ、先祖供養を目的にしています。
・創作エイサー
創作エイサーグループは、伝統的なエイサーをもとに、ポップスやダンスの要素を組み入れて、華やかな衣装が特徴的です。大学や職場のグループが母体となっていて、年齢層が幅広いです。先祖供養を目的にしていません。
東京出身のYumixがエイサー語るのは、おこがましいですが、エイサー検定1級持っているので、お許しを。
エイサーの隊列
エイサーの隊列はグループによって異なりますが、基本的なものを紹介します。
・大太鼓
エイサーの音頭を取る役割です。大きな重い太鼓を抱えたまま舞い踊ります。
・締太鼓
紐で締めた両面張りの太鼓です。
・パーランクー
片面張りの手持ちの太鼓です。持ち手は付いていません。
・手踊り
伝統エイサーグループは、手踊りを女性が担当し、太鼓を男性が担当することが多いです。
創作エイサーグループは、男女関係なく、ほとんどのメンバーが太鼓を持ちます。
・チョンダラー(京太郎)
着物を着崩し、顔を白塗りした道化役です。ふざけているように見えますが、実は観客を盛り上げたり、隊列を整えたりします。全体を見渡すことのできる人が担う、とても重要な役割です。
チョンダラーに泣かされる子供
#残したい沖縄 pic.twitter.com/YS3NaoOHVM— 🤤チェッカーズ無双🤤 (@skt7mm) April 14, 2019
チョンダラーは子供を見つけると近づいてきます。赤ちゃんを抱っこしてくれますが、子供の中には怖いって号泣する子もいます。
・地謡(じうてー)
三線を演奏しながら歌う唄い手のこと。踊り手のテンポをリードするので、年長者が担当することが多いです。グループによっては、CDを用いるところもあります。
・旗頭(はたがしら)
地域のシンボルのような顔のような存在です。エイサーのリズムに合わせて上下に振ることもあります。
2022年の「一万人エイサー踊り隊」の様子
恒例であれば「一万人エイサー踊り隊」は毎年8月の最初の日曜日に、国際通りを通行止めにして行われるエイサーイベントです。
通常は、さいおんスクウェアから、県庁前に向かって移動しながら、道路上に設置された7~8か所のポイントのうち3,4か所で演舞しますが、2022年は演舞会場をさいおんスクウェア前、てんぶす前、ホテルコレクティブ前、パレットくもじ前の4か所のみ、演舞するエイサー団体の数を少なくして開催となりました。
観客は好きなところで自由に見ることが出来ます。どこで見ても楽しめますが、人気のグループを追いかけて見る方もいます。お目当てのグループがなければ、トイレが近いところがオススメです。
てんぶす前
てんぶす前のスケジュールはこちらです。
てんぶす前では、旗頭(はたがしら)の演舞からスタートしました。
旗頭は地域のシンボルのような存在で、綱ひきの時は欠かせないものです。
エイサーはFECのグループ「国際通り青年会」からスタートしました。お笑い芸人さんらしく、歌詞は面白くアレンジしてありますが、振り付けは伝統的ですね。
てんぶす那覇の大型ビジョンには、エイサーの様子が映し出されていて、沖縄のテレビ各局や新聞社も取材に来ていました。
「一万人エイサー踊り隊」は演者と観客の距離が近いので、飛び散る汗や息づかいまで感じられます。
NTT沖縄「MABUI太鼓」はチョンダラーが2人いました。マスクの上からメイクって良いですね。
創作エイサーのグループは衣装が華やかで美しいです。MABUI太鼓のメンバーは沖縄出身の人も県外出身の人もいるそうです。
パレットくもじ前
パレットくもじ前のスケジュールはこちらです。
演舞スポットの4か所のどこで見ても楽しめますが、それぞれ演舞するグループが異なります。
パレットくもじ前のスペースには大きな屋根(ウフルーフ)が出来たので、日陰が出来て快適な空間になりました。
他の会場は日陰がなく、カメラやスマホ、PAまで熱くなってしまいました。
私が見たエイサーグループは創作エイサーグループでした。創作エイサーグループは現代の曲も使い、アクロバットや獅子舞を取り入れるグループもあります。
沖縄の獅子舞は、毛むくじゃらなのが特徴です。
獅子舞に嚙まれると幸せが訪れると言われていますので、獅子舞のほうから寄ってきます。特に子供の近くに寄ってきますが、びっくりして泣く子供が多発します(笑)
獅子舞は中国の影響が感じられますね。
創作太鼓集団心(SHIN)は、毎週日曜日の国際通りのトランジットモール(=歩行者天国)で演舞していたのをよく見かけました。久しぶりの演舞の披露はとても嬉しそうでした。
パレットくもじ前でトリを務めたのは「那覇太鼓」でした。メンバーには小さな子供もいますし、手踊りの女性もいます。三線も生演奏でした。
大きな大太鼓を抱えたまま飛んでいます。エイサーは文字通り”舞い踊る”のです。
途中でバチが折れてしまうなどのトラブルが発生しても、臨機応変に対応できるのは経験値の違いなんでしょう。
多くのグループの最後の曲は「唐船ドーイ(とうしんどーい)」でした。この曲はカチャーシーの曲として有名で、観客も一緒に踊ったり、手拍子をして盛り上がります。
観客も演者も楽しめるエイサーって、最高です。
一万人エイサーを見る時の注意点
国際通りは通行止めになります。すべての路線バスも迂回しますので、ご注意ください。
公式サイトに書いてないみたいで…書いてあったほうがいいと思います…
なるべくバスやモノレールで会場入りしてください。バスも国際通りを通りません。安里or県庁北口で下車が便利です。
車の場合は安里三差路or県庁周辺の駐車場を利用してください。ただし、混雑が予想されます。
観客は基本的に立ったまま見ることになるので、動きやすい服装&スニーカーで参加してください。
ベビーカーや日傘は危険なので、なるべく避けたほうが良さそうです。
日傘を使わないでって言っていませんが、何度もぶつかったり、ぶつかりそうになって怖い思いをしています。安全に使ってください。
会場が暑くなるので、打ち水をします。滑らないようにご注意ください。
那覇の10月はまだ暑いので、紫外線対策、水分補給はマストです。飲み物を持って、帽子とタオルも忘れずに。
国際通りには、トイレとゴミ箱がありません。ゴミは持ち帰ってください。
トイレはこちら。
エイサーの曲を聞くと、東京出身のYumixも”ちむどんどん”(胸がわくわくするの意味)します。安全に楽しんでくださいね!