沖縄情報

首里の湧き水めぐり~沖縄は水に恵まれた島だった!文化発展の源~

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水がないと人は生きていかれないので、水はとても貴重なものです。
水の得られるところに人は住み着き、集落が出来ました。

水は貴重なので、神仏へのお供えにもなり、儀式にも用いられますし、水の湧くところそのものが信仰の対象にもなっています。

以前、那覇市役所で開催された”首里の湧き水めぐりツアー”に参加して素晴らしかったので、その時に訪れた場所を中心に、もう一度ひとりでめぐってみました。

※20年7月のブログに加筆して公開します。

海に囲まれた沖縄は水に恵まれていた!

海に囲まれた沖縄ですが、比較的真水が得られやすい島だったのです。

諸説あるようですが、私が聞いた話では、

古代、沖縄は大陸と繋がっていました。大陸と沖縄の間が沈み、泥の流入が止まりました。
海水がキレイになって、珊瑚が育ち、その珊瑚が十万年以上もの年月を経て、琉球石灰岩となり、火山活動によって隆起したことによって出来たのが沖縄本島なのです。
琉球石灰岩はスポンジのように隙間が多い岩で、隙間に雨水が溜まります。
大陸由来の泥岩層(でいがんそう)と琉球石灰岩の隙間から、水が湧くのです。

というものでした。

水が湧いたところをカーとかガーといい、樋をつけて引き込む樋川(ヒージャー)と言います。
ちなみに川はカーラと言います。

ヒージャーって、ヤギだけじゃないんです。

沖縄は島のわりに比較的真水を得られやすかったのですが、沖縄には大きな川がないので、雨が降らないと水不足になりやすいです。水は貴重であることに変わりはないので、たいていのカーや樋川に拝所があり、信仰の対象になっています。

首里の湧き水めぐりスタート

では、さっそく首里の湧き水めぐりをスタートしましょう。

龍樋(りゅうひ)

首里城の無料区域にある龍樋です。

龍の彫刻から湧き水が流れ出るのでこの名になりました。この龍の彫刻は1523年に中国からもたらされた本物と言われています。
この水は王宮での飲料水として使われていて、枯れたことがないそうです。

中国の皇帝の使者である冊封使(さっぽうし)は、この水の美しさを称えて、たくさんの題字や漢詩を残し、龍樋の周りに石碑が並んでいます。

中城御殿(なかぐすくうどぅん)の井戸

首里城の外、龍潭の池の前には、中城御殿(なかぐすくうどぅん)の跡があります。

今は石垣と井戸の跡が残っているのみです。

城壁の外に井戸がはみだしているのは、道路の拡張のために石垣がセットバックしたからだそうです。
時代の流れですね。再建の計画もあるようなので、いつの日か御殿が公開される日を楽しみにしましょう。

玉那覇味噌醤油(たまなはみそしょうゆ)

首里は水が豊富だったので、さまざまなものが発展しました。沖縄のお酒の泡盛も首里の豊かな水で作られています。泡盛の発展が空手に繋がります。

味噌もそのひとつで、玉那覇味噌醤油は琉球王家御用達の伝統を守り、技を引き継いで味噌を作っています。敷地の中には今でも現役の井戸があります。

玉那覇味噌醤油の味噌はスーパーにおいてあることもありますし、那覇市役所近くには、「味噌めしやまるたま」という味噌づくしの料理が味わえる直営店もあります。

那覇市泉崎「味噌めしやまるたま」は味噌づくしの料理が味わえるおしゃれなお店だった
私は旅行へ行くと恋しくなるのが、味噌汁です。私だけでなく、日本人のソウルフードだからだと思います。味噌は地域によってさまざまな特徴があり、とても興味深いのですが、沖縄の各地にも地域に根ざした味噌があります。今日は那覇で作った味噌を使った料理が味わえる「味噌めしや まるたま」へ行ってきました。

安谷川(あだにがー)

中城御殿の脇を通って、坂道を下ると左手に階段があらわれます。その階段を下ると安谷川です。

屋根と囲いは後からつけられたものと考えられています。地域の共同井戸として使われていました。井戸として汲み上げるだけでなく、排水もきちんと考えられ、機能しています。

周りには新しい住宅もあって、古いものと新しいものの両方が共存しているのは、とても素晴らしいなと思いました。

宝口樋川(たからぐちひーじゃー)

モノレール儀保駅から市立病院へ行く道の途中に、こんな道しるべがあります。

ここを曲がって、

川沿いの石畳道を進むと

宝口樋川(たからぐちひーじゃー)です。

飲料水と洗濯用水が混ざらないように、それぞれに水槽が設置されています。きっとリアルに井戸端会議があったのだろうなと、いにしえの人々の様子が目に浮かびます。

そして、この宝口樋川のすぐそばにはこんな美しい滝があるのです。

儀保駅からも首里城からも徒歩圏内のところに、こんなに自然豊かなところがあるなんて。

何度もこの近くを通っていたのに、気がつかなかったことをもったいなく思いました。

歩きつかれたらカフェへどうぞ

歩きつかれたら、カフェでひと休みしてください。

この界隈には、ひと息つくのにぴったりなカフェがあるのです。

gibo cafe(ギボカフェ)

ランチもあります。ゆったり落ち着けるカフェなので、近くに住むママたちに人気です。

住所:那覇市首里儀保町1-37 1階
TEL:098-988-8686

営業時間
火曜日~金曜日:11:00~16:00(L,O15:00)
土曜日・日曜日:11:00~18:00(L,O17:00)
定休日:月曜日・月に一度日曜日

 

caFe木箱(kibako)

3人のお子さんを育てるママが作る沖縄の家庭料理のランチは、ボリュームたっぷりで気取りがなく、おいしいです。

住所:那覇市首里儀保町1丁目8

TEL:070-1945-8908

営業時間:月~金:11時30分~17時00

定休日:土曜日、日曜日

 

珊瑚が沖縄を作り、水を育み、水によってさまざまなものが生まれました。

履きなれた滑らない靴を履いて、是非行ってみてくださいね。

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