浦添市は那覇のすぐ隣にあるのに、あまり行ったことがありませんでした。
先日、気持ちよく晴れたので、浦添探索に出発することにしました。
まずは浦添市美術館とカフェ「ぶどうの木」です。では紹介します。
※22年3月のブログに加筆して公開します。
浦添市美術館
乗ろうと思ったバスが遅れていて、先に美術館方面に行くバスが到着したので、予定変更して美術館へ行くことにしました。
美術館は撮影が出来ないので、文章だけでお伝えします。
浦添市美術館は漆器を中心とした美術館です。
沖縄では、漆は採れませんが、高温多湿の気候が漆を乾かすのに適していたので、漆器が発達したのです。
沖縄では時代によって4つの技法が発達しました。
沈金(ちんきん): 漆面に対して刃物で文様を彫り、この溝に金箔、金粉を押し込む。
螺鈿(らでん): 貝殻の内側のキラキラした部分を薄く切り取り、漆地の表面にはめ込む。
箔絵(はくえ):漆で文様を描いて、金・銀箔を貼り、乾燥後に払うと文様だけに箔が残る技法。
堆錦(ついきん):漆と顔料を練り合わせた「堆錦餅(ついきんもち)」を薄く伸ばし、立体的に貼り付ける。
沈金、螺鈿、箔絵は中国の技法を取り入れつつ発達したのですが、堆錦は沖縄で考案された技法なのです。
螺鈿も沖縄で採れる夜光貝の美しさの評判が高く、貝殻にも大変な人気があったそうです。
沖縄で漆器が発展したので、中国皇帝や日本の将軍や大名への献上品になりました。琉球が貿易をしていたことが良くわかりますね。
漆器は格式が高い、縁遠いと感じるかもしれませんが、茶道具や文箱、お盆などで見かけたことがあるかもしれません。もっと言えば、時代劇でお決まりの”印籠”も漆で作られていたものが多かったようです。これなら、見たことありますね(笑)
さらに、琉球が貿易で発展したことが良くわかるのが、「琉球交易港図屏風」です。
琉球王国末期の那覇港とその周辺の様子が描かれています。同時に見られた風景ではありませんが、那覇港は中国からの進貢船や薩摩役人、ハーリーなども描かれているので、港を中心に発達したことがよくわかります。
この屏風絵を見るだけでも十分なほど、素晴らしいです。
浦添市美術館へのアクセス
330号線沿い、浦添運動公園、てだこホールの近くです。
住所:浦添市仲間1-9-2
TEL:098-879-3219
開館時間:9:30~17:00
休館日:毎週月曜日、年末年始
観覧料:大人 200円 大学生 130円 高校生以下無料
「ぶどうの木」はアンティークな喫茶店だった
美術館を見終わって、休憩しようと雑誌で見た「ぶどうの木」にお邪魔しました。
すっかり街に溶け込んだ外観です。それもそのはず、「ぶどうの木」は1983年創業の老舗の喫茶店なんです。
開け放たれたドアから店内に入ると、さらにアンティーク感が増します。店内は思ったより広く、ダークブラウンのテーブルが落ち着いた雰囲気を醸し出しています。隣の部屋にはアンティークドールも飾られていました。
メニューはこちら。
飲み物から、軽食、ケーキとメニューも豊富です。常連さんらしいお客様の声も聞こえて、地元の方に愛されていることが良くわかります。
私はホットコーヒーとパンプキンチーズをお願いしました。
少しだけ待って運ばれたのがこちらです。ホットコーヒーがポットで提供していただけるのは嬉しいですね。パンプキンチーズは、チーズケーキにかぼちゃが練り込んであるのでしょう。かぼちゃの自然な甘みとチーズのコクがお互いの良さを引き立てあっています。休憩にふさわしい一皿でした。
「ぶどうの木」へのアクセス
パイプラインを宜野湾方面に進み、てだこボウルの先、右側にあります。
住所:浦添市伊祖1-28-1
TEL:098-876-0582
営業時間:11:00~19:00
定休日:日曜日
駐車場:あり