沖縄に移住して驚いたことはたくさんありますが、そのひとつにお盆があります。
本土のお盆とはいろいろ違いますが、「郷に入れば郷に従え」なので、違いをわかりつつ受け入れたいなと思います。沖縄のお盆=旧盆 について紹介します。
沖縄のお盆は毎年日付が異なる!
沖縄の行事は旧暦で行われることが多く、お盆も旧暦です。
毎年旧暦の7月13日~7月15日なので、年によって日にちが異なります。
2020年は8月31日~9月2日でしたが、
2021年は8月20日~8月22日です。
2022年は8月10日~8月12日です。
沖縄で販売されているカレンダーや手帳には旧暦が書かれているものも多いです。
本土ではお盆=夏休み みたいな感覚ですが、沖縄では夏休みではなく、先祖を供養する大事な行事です。
親元を離れ、遠方で仕事をしたり、家庭を持っていても「お盆には帰ってきなさい。」と言われるくらいで、特に重要とされるお盆の最終日は、個人経営のお店や病院は休みになったり、学校も休みになったりします。
スーパーも時短ってすごいですよね。
お盆3日間に行うこと
1日目ウンケー:ご先祖をあの世からお迎えする日です。夕方に行われるのでその前に準備をしておきます。ウンケージューシーと言って、じゅーしー(炊き込みご飯)を食べます。
2日目ナカヌヒー:特に行事はないため、お中元を持って親戚の家などへ挨拶に出かけます。
3日目ウークイ:一番重要な日とされていて、ご先祖をあの世へお見送りする日です。早々に送ってしまうのは失礼とされていて、夜遅くにうちかびを燃やすなどして送ります。
沖縄のお盆は準備が大変だった!
沖縄のお盆は準備が大変です。
・仏壇にお供えするものを揃える
・親戚などみんなで食べるものを用意する
・親戚などに手渡しするお中元を用意する
これだけでも大変だと思いますが、親戚が泊まることもあるでしょうから、掃除をしたり、布団を用意することもあるでしょう。長男の家に嫁ぐと大変と言われるのは、このあたりが原因のようです。
お供えも独特!
沖縄のお盆の時に仏壇にお供えするものは、本土とはかなり違います。
完成予想図はこんなカンジ。
くだもの:丸い果物をお供えします。パイナップルやスイカもあるのが南国っぽいです。
グーサンウージ:長いサトウキビです。ご先祖様が杖にして使います。
ガンシナー:ご先祖様がお供えを持って帰るときに、頭の上にこれを乗せてから荷物を乗せます。スイカも転がらないですね。
うちかび:あの世のお金です。最終日に燃やすことであの世に送金します。
ヒラウコー:沖縄のお線香です。黒くて中国っぽいですね。
重箱:沖縄の行事のときには、重箱料理をお供えします。精進料理ではなく、ウサンミと言って「天・地・海」の食材を使っています。
沖縄で親戚が集まるときはオードブルを食べる習慣があります。
最近はすべてのお料理を家で作るのは大変なので、重箱やオードブルはお店に頼んで、中味汁やてんぷらだけを作る家庭もあるようです。
沖縄のお盆直前のスーパーの様子
そんなワケで、用意するものがたくさんあるので、スーパーにはチェックリストが置いてあったりします。
2020年はコロナウイルスの影響もあるし、台風9号も近づいてきているので、スーパーは激込みでした。
以前は牧志公設市場で買い物をするのが定番だったようですが、最近はスーパーで買い物する方が多くなったようです。
左から、葉生姜、サトウキビ、手前がソーローメーシ(ご先祖のお箸)です。
お供えの果物は青いです。
お菓子もマストアイテムなので、箱で販売されています。
沖縄のお盆で注意すること
・お盆の間は海に入らない。
地域によって違いはあるようですが、お盆の時期に海に入ると足を引っ張られると言われています。これは本土でも言いますね。
・お盆の最終日は臨時休業が多い
上にも書きましたが、施設やお店によっては臨時休業したり、時短になるので確認してください。
・道路は大渋滞
沖縄県内でも実家へ行く人、親戚まわりをする人で道路が大渋滞します。
また、お盆の期間は地域をエイサーが練り歩きます。
コンビニの駐車場で踊ることもありますが、基本は道路上なので道路が混雑します。
旧盆の期間は、沖縄の方の最優先するものが、”先祖供養”に切り替わりますので、おもてなしムードがなくなります。出来ることなら、沖縄に”遊び”に来るなら、旧盆の時期をはずすことをオススメします。
まとめ
移住者は沖縄のお盆の行事に関わることは少ないとは思いますが、違いを積極的に受け入れることで、地域社会に溶け込めるでしょう。
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