那覇のカフェ「THE CAPE」へ行ったところ、糸満にある姉妹店の「ベロベロイチゴー」を紹介していただき、ここでお会いした方から「糸満ハーレーに出場するんで、良かったら見に来て」とお誘いがありました。
その前から「海猫商店」さんからも糸満ハーレーの話は伺っていたので、23年に初めて見に行って来ました。
糸満ハーレーは海人の街らしい、海のお祭りでした。
糸満ハーレーとは
ハーレーは旧暦の5月4日のユッカヌヒーに各地で行われる海の恵みに感謝し、より一層の大漁と航海の安全を祈願するお祭りです。
旧暦なので、毎年開催される日にちは異なります。23年は6月21日でした。
那覇ハーリーは毎年5月3日~5日と日付を固定しています。
地域によってハーレーやハーリーと呼ばれます。今から450年前(580年前の説もあり)豊見城の城主が中国で見てきた行事を伝えたとされています。
糸満ハーレーは山巓毛での御願(うがん)からスタートし、御願で終わるのが特徴です。
糸満漁港に到着しました
那覇からバスに乗って糸満漁港に到着しました。
普段の糸満漁港はこんな感じですが
糸満ハーレーの今日はこんな感じです!
漁港を囲むU字型の岸壁に、たくさんの出店とたくさんの人々で賑わっています。4年ぶりの開催なので待ち焦がれていた方が多かったことがわかりますね。
今年の旧暦5月4日は6月21日と平日ですが、学校は休みとなっていて多くの子供たちの姿も見えました。
活気ある職域ハーレー
プログラムはこちらです。
ハーレー船(サバニ)に12名(漕ぎ手10名、舵取り1名、鐘打ち1名)が乗り込み、湾内で競漕します。
息の合ったエーク(櫂・かい)さばきと折り返し地点の巧みな方向転換がポイントです。
知り合いのいたチームが見事優勝しました!すごい。
アヒル取り競争
プログラムにアヒル取り競争と書いてあって、何だろうと思っているとそのままでした。
アヒル取り競争は誰でも参加できます。「準備運動を行ってから参加してください。アヒルは生き物なので、首や羽をつかまず、胴体を捕まえてください。」とアナウンスはありましたが、集合場所などは表示されていません。どうやって参加するのだろうと思っていると、それぞれが岸壁などから次々と飛び込みます。
アヒルだけでなく、スイカも投げ込まれていて、取ったら持ち帰れます。
アヒル取り競争は反対意見もあるようですが、昔は食材を得る貴重な機会であったと考えられ、伝統的な行事であり、水泳技術の向上の意図もあります。
ビーチボールを投げ込んで、賞品と引き換える方式にしても良いかもしれませんね。これなら、アヒルじゃない賞品もgetできるし。
「クンヌカセー」は転覆させる競漕
古い時代の集落である、西村、中村、新島の3つのチームが参加する「クンヌカセー」は競漕の途中で一斉に船を転覆させ、泳ぎながら船を元に戻し、再度乗り込んでレースを続ける糸満独自の競漕です。職域レースよりも長い、850mで競われます。
ハーレー船を漕ぐ力だけでなく、泳力や腕力も必要だと思われます。
久しぶりの糸満ハーレー、クンヌカセー(転覆競走) pic.twitter.com/BsgpYOHVYj
— 葡萄@リツイータ (@projectchihaya) June 21, 2023
場内からは歓声が沸き上がっていました。
門中(むんちゅう)ハーレー決勝
門中(むんちゅう)とは、父方の血族で繋がる一族を指しています。とても結束力が強いです。
前夜祭で勝利した3チームによる決勝戦です。職域ハーレーだけではなく、門中(むんちゅう)のハーレーがあるのが糸満らしいですね。
アガイスーブ
アガイスーブは最後に行われる競漕で、西村、中村、新島の3つのチームによって競われます。
まずは、儀式が行われます。大漁旗に彩られた村船を中心に3つの地域の船がハーレー歌を歌いながら3周します。
各地域のすぐれた漕ぎ手が出場し、一番長い2,150mの距離で速さを競います。何度も折り返すことになるので、折り返しの巧みさが勝利の分かれ目です。
糸満ハーレーは会場にいた方のほとんどが海を注視していて、海人の街らしい、海のお祭りだなと思いました。来年以降もいつものスタイルで開催されることを願います。
「いとま~る」で涼もう
糸満ハーレーの会場は日陰が少なく、とても暑かったので、何度もすぐ近くの「いとま~る」に立ち寄って涼みました。熱中症など体調を崩してしまったら、たくさんの方にご迷惑をかけてしまうからです。
「いとま~る」では、糸満ハーレーのライブ映像を流していたり、パネル展示、特別メニューなどもあり、夕方からは夜市も開催され、ともに盛り上げようと尽力されていたことがよくわかります。
お昼ご飯はルーローハンと日向夏のスカッシュを頂きました。スパイスが効いていておいしかったです。
糸満ハーレーの基本情報
開催日時:2023年6月21日(水)9:15~15:30
会場:糸満漁港
路線バスでも行けますが”糸満漁港”には停車しないので、糸満ロータリーで下車してください。